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別れの季節になりました。出会ったときに知っていたはずなのに、その日が来るまで知らぬふりを決め込んできたつけが、涙となって清算されようとしています。
その日が突然訪れて、さよならを言う時間すら与えられなかった別れは、涙すら忘れるほど茫然自失となり辛いものがありますが、あらかじめ別れの日を知っていても心の整理はなかなか出来ないものです。齢を重ねるごとに涙腺が緩くなっていく一方なので、多くの人と同席しなければならない送別会は今も苦手です。
本心を見せる勇気だけは、おそらく死ぬまで持てそうにありませんから、気持ちを伝える気はありませんが、心の奥にこれまでのご厚情を忘れぬよう深く刻んでおきますのでお許しください。でも、涙とともに本心が溢れ出した際には、茶化して笑ってやってください。笑いながら泣くのは得意ですからご披露いたします。
どこでであれ、再会したときには、昨日も会ったような顔をしていると思いますが、表現が下手なだけですから、できたら抱きしめてやってください。私がどれだけ喜んでいるのかがお分かりいただけると思いますので。